会員制度をはじめました

土曜の夜の麻痺って知ってますか?

手に痺れが起きる病気の名前です。恋人を腕枕して眠ると神経が圧迫されて麻痺を起こしてしまう、というのが病名の由来だそうです。
数日前これになってしまって右腕が思うように動きません。缶ビールのプルリングを開けることすら出来ない。ビールを注いだグラスを持とうとすると、手首の踏ん張りがきかなくてこぼしてしまいそうになる。いまこうやってタイピングしていますが、右手はほんとにヘンな感覚です。握る力はある程度あるけど開く力がまるで無い。
で、”土曜の夜の麻痺”になった原因は腕枕ではなく、酒を飲み過ぎた後におかしな姿勢で寝てしまったからです。しょうもない。

Saturday night palsy .

カッコいい!かっこいいのでしばらくマヒってもいいかと思えた。治るのに一〜三ヶ月かかるらしいです。左利きで良かった。

よく「脱サラして長年の夢を叶えたんですね」と言われるのですが、別に長年の夢だったわけではありません。夢など無い。気づいたらイメージが頭の中を泳いでて、それを実現してみたいウズウズ感が高まっていって閾値に達したから行動に移しただけです。それに脱サラじゃあない。その言葉は好みません。確かに脱出感があったことは否定しないけど・・・エクストリームジョブチェンジです(恥)。度を越して激しい変化を自分にもたらしてみたかった。だから長年の夢じゃあなく数ヶ月温めたアイデアです。気に入らないですか?すみません。

最近世界観が変わって「あ、この人三周目だな」とか思うようになりました。どういうことかと言うと、リスキーな決断はせず、家族を大切にして会社でも常に穏やかでトラブルとはさり気なく距離をおきながら真面目に働いている人は人生三周目。いきなり「会社辞めて本屋つくります」とか言わない。あるいはすごくクリスプで、なにかで生計は既に立てていて(なにかはわからないけど)、好きなことしてる人。そういう人は六周目くらい。
何が言いたいかというと、自分は一周目だなあと。そんなにうまくは生きられない。一周目はわけわかってないから、失敗しまくるほかない。何か行動するたびにあらゆる地雷を踏んでいくのだろう。

なんでこんな話をするのか?よくわかりません。自分にまとわりついている霞みたいなものを取っ払いたいからかもしれません。これから掲題の件について説明するので、その前に僕の評価を実際のところまで引き下げて、それでも興味を持ってくれる人がいるなら聞いてもらいたい、みたいな心持ちかもしれません。

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いつも懇意にしてくださっているみなさまへ

こんにちは。BREWBOOKSの店主です。
元気ですか?

実は先日、会員制度のようなものを密かにスタートさせました。正式名称とか細かいことはまだ決まっていないのですが、今日はこの制度について説明させてもらいたいなと思います。

当店の会員制度は会員の継続的な活動・取り組みを支援します。
会員特典は一様ではなく、一人一人個別に相談して内容を決めます。

今のところはお互いに顔も名前も知っていて、仲良くさせて頂いているお客さんに僕からお声がけしています。やはりBREWBOOKSを既に気に入ってくれている人により多く当店を使ってほしいですし、小さな店なので物理的に会員数の限度があるという事情もあります。それに僕の知らない人が誰でも彼でも会員になれてしまうような仕組みにするのはおっかない側面もあります。ですのでおおやけに募集をかけることはしていません。

それで、「どうですか会員になりませんか?」みたいな営業的アプローチを個別にかけていこうと最初は考えていたのですが、そういうことをするのが苦手な性分でして、このように文章にしてみた次第です。

さて本題です。「継続的な活動・取り組み」とは何か?例えば定期的にワークショップや読書会などのイベントを開きたい方。そういった方には書斎貸切の料金をガッと割り引くことで継続しやすくする、というのが主な特典になるかと思います。
あるいは写真家やイラストレーターを目指している方。当店の壁や展示スペースの一部を提供して作品の展示ができるようにします。店内のどこに、何枚展示するか、どのくらいのサイクルで展示作品を替えるかなどの条件は相談して決めていきましょう。望ましい条件を教えてください。
特にそういった活動をしていない方でも会員になることができます。資格の勉強がしたい、ゲラ読みの場にしたい、読書習慣を身につけたい、積ん読を解消したい、ビールを毎日飲みたい、選書してほしい、などなど当店で実現可能な要望であれば前向きに支援させてもらいます。定例ミーティングで使いたい、など個人ではなく団体でのご利用でもOKです。

どういう特典が皆さんにとって嬉しいことなのか、僕は気がつかないことが多いです。なのでまずはお話を聞かせてください。僕の想像もつかないようなリクエストをもらえると嬉しいです。そしてお店と会員双方にとってプラスになるよう条件を調整しましょう。いずれにせよ継続的であることがポイントで、対価として月額の会費を頂くことになります(個人と団体で料金が少し変わります)。

活動の内容によってはお断りせざるを得ないこともあるかと思います。BREWBOOKSとあまりにも合わない、イメージを毀損する、近所に迷惑がかかる、対等なコミュニケーションができない、などの理由です。といってもいつも懇意にしてくださっているみなさんはそういうことをする人ではないんですけども。

 この会員制度、店側の狙いとしては以下があります。

  1. 二階のスペース(書斎)の有効活用をもっともっと進めたい。
  2. BREWBOOKSと親和性の高い人が行き交うことでこの店の”場”としての力を強くしたい。
  3. 安定的な収益で事業継続性を確保したい。

ちなみにこういった新しい試みは近所の人やお客さんと話したり悩みを打ち明けたりして生まれています。僕一人の能力では到底無理で、たくさん助けてもらっています。ありがたいことです。

あと大前提として、BREWBOOKSというハコはつくりましたが一人でやるつもりは毛頭ない、というのがあります。僕一人ではもったいないのです。いろんな素敵な人にこのハコをいじってほしい気持ちがあります。基本的には閉じた性格なので人と深く関わらないほうが気が楽で好きなのですが、仕事に関してはいろんな人と関わったほうがたくさんの気づきを得られて楽しいと思っています。

とまあそんな感じです。興味があるという方はお気軽にご相談ください。楽しみましょう!

 

 P.S.
『皇帝の新しい心』をなかなか読み出せずにいます。輪読会にすれば読み出せるかなあと思っています。五名集まればできるかな。